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【要約・レビュー】THE TEAM

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THE TEAM 5つの法則 [ 麻野耕司 ]
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偉大なチームに必要なのは「リーダー」ではなく「法則」だ

similar cubes with rules inscription on windowsill in building

チームって生まれてから今までずっとありますよね。
チームを率いた経験って、やってみないとわからない事も多い。

多くの壁と多くの人のタイプに触れることでチームをよりよくできる。

みんなの意見を取り入れて進めることがいい。そう思ってこの本を手に取りました。

5つの法則について

最初は以下のように思っていました。

  • 目標を確実に達成するのが良いチーム
  • 多様なメンバーがいるチームが良いチーム
  • コミュニケーションが多ければ多いほど良い
  • 話し合って決めるチームが良いチーム
  • リーダーが情熱を持ってメンバーに語りかけるのが良い

しかし、本書では必ずしもこれが正しいとは言えないというのです。

Bukuro

ほんと?全部正しいやろ。

最初は全く理解できませんでした。しかし、本書を読んでいくと、リーダーではなく法則が大事なのだと
ある程度理解して来ました。

早速その法則を見ていきましょう。

A:AIMの法則

crop unrecognizable woman writing goals for upcoming year in notepad

まず、チームに必要なのは「共通の目的」である。

部活なら全国大会出場とか決めますよね。こういう共通の目的がないものをグループと言います。

「俺は、別に所属してれば良いわ。」「楽しくやれれば良いわ。」などはまさにグループ

「目標を確実に達成するのが良いチームだ」は誤解

具体例を挙げていきますが、「朝から今まで赤いものはいくつありましたか?」

これに答えられる人は少ないですよね。

しかし、「今日赤いものがいくつあるか意識して過ごして下さい」と言われれば

目に入ってくるようになりますよね。

これをカラーバス効果といいます。

つまり、目標を適切に設定するのがいいチームである。ということになります。

そこで設定すべき目標設定は以下の3種類があります。

  • 意義目標(例:優秀な営業マンになる)
  • 成果目標(例:10件契約とる)
  • 行動目標(例:営業100件回る)

意義目標を設定するとブレイクスルーが起きやすくなりますが、アクションは分かりづらいですよね。

例えば、優秀な営業マンになるには、別に件数を回るより、サイトを作ってSNSで広報して、動画作成して
分かりやすく多くの人にリーチしよう。→爆発的に有名になり、社内外共に優秀な営業マンになれる。

一方、優秀な営業マンってどうやったらなれるの??とアクションに移せない人も多いですよね。
かといって行動目標ばかり設定していても仕事がつまらない、チームの成果はあまり出ないことは
想像どおりです。

本書では「意義目標がなければ作業と数字の奴隷になる」と太字で書かれていました。

B:Boardingの法則

close up photography of yellow green red and brown plastic cones on white lined surface

「なにがやるか」 が決まれば 「誰とやるか」 が大事になります。

チームには以下の四つのタイプがあるそうです。

  環境の変化度合い高い 環境の変化度合い低い
人材の連携度合い高い サッカー型 野球型
人材の連携度合い低い 柔道団体戦型 駅伝型

サッカー型:例)スマホアプリの開発チーム

野球型:例)飲食業の店舗スタッフチーム

柔道団体戦型:例)生命保険の営業チーム

駅伝型:例)メーカーの工場の生産チーム

よく、「チームには多様性が必要だ」という誤解がありますが、

人材の連携度合いが小さければ似たタイプの能力を持ったメンバーを集めたほうがいい。

確かに、駅伝の人は基本的に走るのが得意で、長距離が得意な人が向いてますよね。
こういう人を集めたほうが絶対強い。
(細かく言えば、登りに強い人・・などありますが、ここではもう少しマクロな視点で)

こういうチームは均質なメンバーがいるチームがいいチームだと言えるでしょう。

C:Communicationの法則

top view photo of people near wooden table

実はチームのコミュニケーションは少ないほうがいい

これはリーダーの「仮面」でも紹介しましたが、本当に大事な考え方だと思います。

ルールはある程度必要。特に大学のサークルにありがちな考え方です。

しかし、ある程度ルールがあるほうが自由にできます。

チームのコミュニケーションは少ないほうがいいと考えるほうが良いです。

そのために書き物はしっかりと考えて書き、ルールを設定し、それを見てみんなが動く。
イレギュラーなものだけコミュニケーションする。これがいいですね。

しかし、ルールの設定粒度を細かくしすぎると詰まらなくなります。
先ほどの行動目標のように、ルールの奴隷になります。

また、ルールの設定粒度はチームによって異なります。
野球型はルールが多いほうがいいですし、柔道団体戦の生命保険のチームはルールが少ないほうが良い。
確かに野球はルールが細かいですよね。柔道はある程度自由度があります。

さらにチームによって、リーダーが決めたほうが良いか、メンバーが決めたほうが良いかも異なります。

野球は監督が基本全てを指示。柔道団体戦はほぼ指示を出しません。

このCommunicationの章は「チームの種類ごとにコミュニケーションの仕方が異なる」ということがポイントです。

自分のチームが何型なのかを考え、コミュニケーションやルールを設定していくことが大事ですね。

コミュニケーションの上で、禁句があります。それが、

どうせ・しょせん・やっぱり です。

これらがアイディアを殺していきます。まずは自分が気をつけることから。

D:Decisionの法則

small judge gavel placed on table near folders

誰も教えてくれない意思決定の正しい方法

独裁 vs 多数決 vs 合議

みんなで話し合って決めるのが良いチーム。それは正しいのか。
これはすごく理解しやすくて、独裁はとにかく早いですよね。名前に棘があるだけで、
独裁(トップダウン)はある程度必要です。だってスピードが早いから。

私も社会人になって数年して、「どちらでもいいこと」の多さにびっくりしました。

どちらでもいいことに対してダラダラ議論しても仕方ないです。こういうのが生産性を生まない
話し合いなのでしょう。

誰かがAと決めてそれに従う。一方話したほうがいいことに集中する、選択と集中です。
ただ納得感は合議の方があります。そこはしっかりバランスを持って
「判断の手段の判断」が必要でしょう。

本書では時間がかかる合議をいかにスピーディに済ませるかのヒントが書いてありますのでぜひ。

E:Engagementの法則

wistful ethnic sportsman looking at biceps reflecting in gym mirror

プロはモチベーションに左右されない。果たしてそうなのか。

本書ではチーム員全員がモチベーションに左右されると書かれています。

ではまず、モチベーションを上げるために理解すべきエンゲージメントの4Pを理解しましょう。

  • Philosophy:理念・方針
  • Profession:活動・成長
  • People:人材・風土
  • Privilege:対偶・特権

チームのどこに共感させるか。

これらに分解し、アプローチを考えることは有効です。

自分のチームがどこにエッジが効いているのか。それを考え、そのエッジをアピールしていく。
AさんはPhilosophyに、BさんはPeopleに ではなく、Philosophyが高ければ、それをしっかり
アピールして、エンゲージメントを高める。という手法は有効とのことです。

また、エンゲージメントには方程式があります。
私の調べた限り色々ありますが、本書では以下の通りです。

エンゲージメント=(やりたい)x(やれる)x(やるべき)

やりたい:報酬・目標の魅力
やれる:達成可能性
やるべき:危機感

やっているプロジェクトの魅力が高くて、自分でもこなせそう。
そしてこのプロジェクトは人や環境に必要なことだ。

となれば、エンゲージメントは高いということです。

メンバーのエンゲージメントを高めるには、
高める方程式をチームに埋め込むことだ大切だ

まとめ

Aim:適切な目標設定(意義目標)

Boarding:チームの型を見極める(4つのチーム)

Communication:コミュニケーションを少なくするためのルール作り

Decision:独裁・多数決・合議。判断の手段の判断

Engagement:情熱ではなく、方程式がある。エッジを効かせて浸透させること

以上、最後まで読んでいただきありがとうございます。

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ABOUT ME
いけうち
大手エンジニアリング会社勤務の人事。 2015年早稲田大学修士(工学)。学生時代はラグビー部。大手エンジニアリング会社入社後、エンジニアとして中東や東南アジアのプロジェクトに従事。2年間中東に駐在。現在は採用リーダーや育成制度などを担当。YouTube「10分動画」やブログ発信、学校で講演活動を行う。神奈川県出身。2児の父。